本日、本学の卒業式が実施され、今年度はゼミ参加者から3名が羽ばたきました。
ご存じのとおり、少し前にマスク解禁になったばかり。
思えば、彼らの学生生活の大半がコロナパンデミックで、拙ゼミ恒例の合宿や忘年会もできずじまいでした。多くの授業もオンラインが主でしたが、それでも腐ることなく、前向きに学生生活と授業とに取り組んでくれたと思います。
とくに正規ゼミ生2名のうち1名は、コロナ渦のなかでもヨーロッパに留学を果たし、語学力を磨き、また各国をフィールドワークして研鑽を積んで帰ってきました。また、それぞれ4万字超と8万字超もの卒論を完成させました。
これは書いてもよいと思いますが、当コースの本年度の卒業論文の単独トップも、拙ゼミから出ました。わたしの知るかぎり、本コースの卒業論文では初のビデオグラフィーによる調査であり、ルフェーブルらの空間理論や、また未邦訳の英語論文まで参照した、優れた出来映えでした。
わたし自身、このコロナパンデミックでも水準を落とさずにどうゼミ等を実施するか、腐心の連続でした。そしていまは、コロナ渦の収束と入れ替わるかのように、Chat GPTのようなオープンユースの人工知能が登場し、世界を驚かせています。個人的には、もう何年も前から、そういう技術革新の時代でも学生たちが生き抜いていける下地作りを意識的に目指してきたつもりですが、むろんゼミにかぎらず、伝わったこともあれば、伝わらなかったこともあります。コロナパンデミックで授業でのかかわりが限定された分、それがより顕著になったかもしれません。
ただ、教育というのはもともとどこかそういうもので、個々の学生たちが教員から何を学び、また何を得るかは、最終的に当人次第のところもあります。また、学んだことの何がどう役に立つかは、いまこの時点では分からないことが大きいものです。
ともあれ、送り出す側としては、やれるのはここまで。
制度的には先生がもういない今後の人生で、個々の学生たちが、大学時代にみずから得たものをもとにして、試行錯誤しながら今後の人生をたくましく生き抜いていってくれることを願います。






>Endo君
ゼミ業務、仕事ですし、ついてこられる人しか来ませんからね(笑)。
それにしても、拍手コメントには直接レスできないこの謎のシステム、何とかならないものか・・・。