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先週 2022年12月19日(月) に、上智大学・総合人間学部教育学科相澤真一先生のゼミと拙ゼミとで、ジョイントセミナーを実施しました。

ふだんより親交のある教育社会学者の相澤先生が、3年生ゼミのフィールドワーク合宿を2泊3日の日程にて熊本で実施されるとのことで、その2日目の企画として、拙ゼミとの交流セミナーをご提案いただいたことによるものです。

かくして、相澤先生とそのゼミ生5名の皆さんに同日午後に本学にお越しいただきました。そして拙ゼミと合流し、まずは本学の旧制五高の記念館に訪れて、日本の近代教育制度の一端をいっしょに学びました。じつはこの五高記念館は、2016年の熊本地震で一部損壊し、ついさいきんまで補修工事がおこなわれていて、拙ゼミ生もほとんどがはじめて中に入ったという次第であり、彼らにとってたいへん良い機会になりました。しかも専門家の相澤先生による解説(とピアノ演奏)付きであり、両ゼミ生たちはもちろんわたしも大いに学びました。

その後、われらが社会学学生研究室に移動し、やや小汚いものの国立大学らしいその部屋を会場にして、まずは拙ゼミ3年生のN君が、日本における高卒層と大卒層のあいだの分断線を論じた吉川徹著『学歴分断社会』についての発表、つづいて相澤ゼミのW君が、とくに熊本と東京の大学進学率の差異に着目しての「高校卒業後の就職/進学を分ける要因に関する統計分析」と題する計量分析の発表をしてくれました。拙ゼミはほとんどが九州出身者であり、他方で相澤ゼミはほとんどが首都圏出身者とのことで、たがいのバックボーンのこの差異をむしろ契機として、双方からたいへん優れた質問や意見が出て議論が交わされ、時間が足りずに残念なくらいでした。

かくしてそのつづきはお酒を飲みながらということで、市中心部の居酒屋さんにお邪魔して、感染対策に気を使いつつ、また相澤ゼミの皆さんも遠路からのゼミ合宿でお疲れのところ、夜更けまで付き合ってくれて、それぞれの学生生活や将来の進路の話を肴に、大いに盛り上がった次第です。

わたしは他大学のゼミとのこうした交流セミナーの経験ははじめてであり、一種の「異文化交流」ですから、うまくいくかどうか多少不安もありましたが、さすが相澤ゼミのみなさんはたいへん利発で快活であり、学問的にもよく鍛えられていて、また拙ゼミ生たちも、セミナー中の発表や発言はもちろん、さらに会場の準備と後片付けや懇親会会場の手配などなど、大いに頑張ってくれました。

上記のとおり、時間が足りずにもったいなかったくらいであり、大成功のセミナーだったと言えるのではないでしょうか。

コロナパンデミック以降、拙ゼミではゼミ合宿はもちろん、対面での飲み会もままなりませんでしたから、今回のジョイントセミナーは、新しい人たちとの交流のみならず拙ゼミ生のふだんとは違う一面も見ることができ、わたしにとってもたいへん楽しい時間となりました。

拙ゼミ生の裏方作業の労をねぎらうとともに、今回の機会をくれた相澤先生ならびに相澤ゼミ生5名の皆さんに、この場を使ってあらためて深く御礼申し上げます。

追記
コロナ感染再拡大のみならず、突然の寒波で熊本も雪がチラチラと舞い、本ジョイントセミナーが実施できるかギリギリまでハラハラしていましたが、いまさらながらに無事に終えることができてホッとしました。


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