ついさいきんまで、とても読めないおかしな文章が増えたり大きな誤植をしたりしていた朝日新聞ですが、この2ヶ月ほどのあいだで急激によくなったような気がします。今日(2月15日)の朝刊に掲載されていた、映画監督・是枝裕和さんの以下のインタビューはとくに秀逸でした。個人的には、この1年のあいだくりかえし、なにより一昨日・昨日の卒業論文発表会で学生たちに伝えた内容にあまりにも重なっていて、勝手に少し励まされた気分になりました。

インタビュー 今こそ政治を話そう 「二分法の世界観」是枝裕和さん

http://www.asahi.com/articles/DA3S10979945.html?iref=comtop_pickup_04


卒論でも何でもそうですが、答えは自分の頭のなかにはありません。それはつねに自分の外、つまり世界の側に、徹底して調べきった結果として「発見」できるものです。そしてそうした諸々の発見ゆえに、執筆途中で自分のモノの見方や考え方がたえず修正を迫られ、変化していくのが、卒業論文を書くことの最大の意味です。普段からの映画鑑賞や読書を強く勧めるのも同種の理由です。

同じことは研究者にも当てはまります。これは私見ですが、上のインタビューで語られている内容は、われわれ人文科学・社会科学の研究者も自戒とともに受けとめるべきだと思います。同調圧力のもと、敵か味方かの二分法的世界観で、結論ありきで相手を(告発めかして)罵るのは、じつは「相手方」だけではないのですから。

  
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