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 お隣オーストリアはクラーゲンフルト大学(Alpen-Adria Universität Klagenfurt)ならびにグラーツ大学(Karl-Franzen Universität Graz)にて、講演(Vortrag)を行いました。
 クラーゲンフルト大学ではマックス・ヴェーバーの言語観について、またグラーツ大学では、アルフレートシュッツの現象学的社会学からニクラス・ルーマンの社会システム理論へと継承されている意味概念と時間概念の関係について、それぞれお話をさせてもらいました。前者は昨年度ワルシャワで開かれた International Sociological Associationの社会学史部会・中間会議で発表した内容の拡張版であり、逆に後者は一昨年日本社会学史学会のシンポジウムでの登壇内容の短縮版です。講演原稿は時間的都合により英語で作らざるをえませんでしたが、その後の議論はすべてドイツ語でこなしました(ただしわたしのドイツ語が優れているということではなく、質問者側の忍耐力が優れているということですが)。
 先日ようやくベルリンに戻ったら仕事が山積しており、人生初のロストバゲッジにも遭遇して、あまりに慌ただしいので詳細を綴る余裕がありませんが、前後にいくつかの場所でフィールドワークも挟んで思わぬ資料発掘や現場視察ができ、大変充実した時間となりました。たまたまオーストリア大統領の講演にも参加できました。
 まずは拙講演におこしいただいた方々に深く御礼を申し上げるとともに、とくに今回の講演の機会を与えてくれたクラーゲンフルト大学の Dr. Christian Dayé、ならびにグラーツ大学のDr. Matthias Dullerの両氏に、心から感謝を申し上げたいと思います。人生初の「講演旅行」であり、貴重な経験となりました。何より、尽きぬ四方山話が、これまた楽しかったです。また、前後のフィールドワークにおいていろいろなお話を聞かせてくれた現地(とくにスロヴェニア)の皆さん、さらには道中運良くお会いできた同僚の某B先生、クラーゲンフルト大学のカール・ポパー書庫のご担当者様にも、大変お世話になりました。記して感謝を申し上げます。