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2013年に Human Studies 誌(Springer社)に掲載された論文 "Edmund Husserl in Talcott Parsons" の「著者最終原稿」(論文がアクセプトされたのちに著者が出版社に提出した、ロゴやレイアウトが入る前の原稿)が、所属する熊本大学の機関リポジトリにて公開されるようになりました。

以下のサイトの上方、「登録ファイル」のところの、pdf ファイルの拡張子がついたリンク先からダウンロードが可能です。

熊本大学学術リポジトリ:Tada, Mitsuhiro, "Edmund Husserl in Talcott Parsons : Analytical Realism and Phenomenology"
http://reposit.lib.kumamoto-u.ac.jp/handle/2298/33102

Springer社は、雑誌に掲載されてから12ヶ月が経過した場合に、機関リポジトリにて「著者最終原稿」のかたちでの公開を許諾しているのだそうです。かくして今回、大学側から要請があり、それならということで無料で閲覧いただけるようにしました。

今回公開した著者最終原稿にはページ番号が振ってありませんし、何より正規の刊行版とはレイアウトが違いますから、引用などに当たっては正規の刊行版をご使用いただいたほうがいいと思いますが、中身は一字一句いっさい変わりませんので、まずはどんな内容かお知りになりたい方などには有用かもしれません。

これを機に、より多くの方にご笑覧いただければ幸いです。


去年、香港の雨傘運動に「参加」させてもらったこともあり、以下のような珍しく長いブログ記事を書きましたが、

香港アイデンティティ:中国化する香港と雨傘運動
http://balkantraveler.blog7.fc2.com/blog-entry-142.html

今回の安保関連法案への反対運動(とくに学生による運動)は、たんに国内的な現象としてだけでなく、香港の雨傘運動と台湾のひまわり運動との国際的な連動性でも理解する必要があるような気がしています。どれも運動の発端が「中国絡み」でもありますし、アジア地域に共通する社会・経済的状況や、若年層を取り巻く環境も、かなり似通ったものになっているということもあるように思います。また、台湾と香港の例は、日本の学生たちに運動のモデル、また、それ以上に「学生だけでもやれる」あるいは「負けてられない」といった、良い意味での可能性への期待やちょっとしたライバル心を潜在的に提供したように思います。ともあれ今回の運動は、たとえば震災後の反原発デモよりも、台湾や香港といったアジア地域でのほかの運動との連動性のほうが強いのではないかというのが直感です。

以上、備忘まで。