かつてバブル末期、織田裕二主演で『就職戦線異状なし』という映画が公開されましたが、面白いことにいま、忽那汐里という若い女優がプレカリアート研究会のリーダーの女子大生役をつとめる『就活戦線異状あり』というドラマがあるそうです。下記公式サイトのメインページで観られる予告編だけでも十分に面白いです。
LISMOオリジナルドラマ:就活戦線異状あり(音声注意)
http://lismo-drama.jp/
いくつかの担当授業では、新自由主義やグローバリズム、非正規雇用や格差社会などの問題に言及することが多く、就職活動が厳しさを増す昨今、学生たちにとってリアルすぎて人ごとではありません。これらの諸問題は、社会のずっと上の世代にいる一般の人たちも実態をもっと正確に把握し理解しないと、最終的にはおたがいに共倒れになるでしょう。
その意味ではこのドラマ、来たる5月3日から配信開始なのだそうですが、こんなにタイムリーな社会問題を踏まえたテーマなのに、一般のテレビ放送でないのがきわめて残念です。あるいは、内定切りをするかもしれない諸々の企業がスポンサーの手前、タイムリーすぎて逆に普通には放送できないのかもしれませんが。
ドラマの詳しい内容は下記のとおり(MSNエンタメ記事より抜粋)
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新ドラマ「就活戦線異状あり」の舞台は、金融危機で世界恐慌にあえぐ現代。忽那は、現代社会のあり方に疑問を抱き、非正規雇用者や、失業者たちの現実との向き合い方を研究するプレカリアート研究会のリーダーを務める女子大生・玲奈を演じる。就職の時期が訪れ、面接を受けに行く玲奈たちメンバーだが、真の目的は就職することではなく、面接の場で暴利をむさぼる企業を批判すること。偶然にも内定をもらってしまった玲奈は自分の素直な心の内を打ち明けるべく、内定した会社役員を呼び出すが……という現代社会を描いたストーリー。