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先週4月14日(日)に、かねてより予定していた、昨年度調査実習の打ち上げをおこないました。
器用かつノリのよい人たちばかりの実習であり、今回は、手作り餃子、生ハム原木切り出し、手作りチーズフォンデュ、アルデンテ素麺という、いずれも絶品かつ豪勢な会となりました。

そして当日は、奇しくも熊本震災(前震)発災の日でもありました。
この調査実習のメンバーは、入学したてで、多くが熊本に出てきたばかりの1年生のときに被災しました。わたしも安否確認で、顔と名前もまったく分からない中、彼/彼女たちに電話をかけて回った覚えがあります。あれからまだ3年しか経ってないということに少し驚きも感じますが、復興は、まだ道半ばです。当時のことを偲びながらの会でもありました。

ともあれ、ハードながらも楽しい調査実習でした。
各人、進路を決める時期ですが、持ち前のガッツで乗り切ってほしいと思います。

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研究上の都合で、先の3月後半、アメリカに行ってきました。遅ればせながら初の訪米でしたが、社会学者としては、多少なりとも人生にこなれたこの年齢で、しかも現大統領の誕生から揺れ続けているこの時期に、初めてアメリカという国を体験したのは、むしろ良かったように感じています。
訪米の主たる理由は資料収集であり、予想以上の成果がありましたが、それ以上に、滞在中さまざまな偶然からいろいろな人たちと知り合い、アメリカ社会の諸々のリアリティを教えてもらい、また体験できたのが、最大の収穫だったように感じます。この「新世界」の普遍性と特殊性の双方が、身に迫って分かったような気がします。
最初から最後まで想定外のことだらけで、あまりに密度の濃い時間でした。その一つ一つのエピソードをここに記す余裕はありませんが、今回の訪米は、どこか深い部分でわたしの研究生活上のターニングポイントになるような予感がしています。
まずは今回の訪米のきっかけを与えてくれた友人のWangさんに深く感謝を申し上げるとともに、Valeriu、Michael、Heflin、Aires、Wi、Abu、Mediombo、ならびに、資料収集にあたってお世話になったHarvard University Archives、The Jewish Center、National Archivesのアーキビストの方々に、心から御礼を申し上げたいと思います。

ニューヨーク行きのバスのなかでイチロー引退を知り、帰国した途端にこんどは新元号発表。ともあれ今年度もがんばります。

2019/04/04 追記
1)そういえば、アメリカの共産主義者の皆さんも、ありがとうございました。まさかアメリカで本気の革命家たちに遭遇してその熱い思いを聞く機会に恵まれるとは思ってもみませんでした。が、今回の訪米で、アメリカがもともと革命の国であるという念を強くしました。ある種、別のかたちの共産主義国家のように感じています。
2)下の写真の配置を少し修正して、見やすくしました。

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この2018年度に担当した社会調査実習の報告書が刊行されました。タイトルは、『「グローバル化」を生きる大学生たち――スーパーグローバル大学採択校における「外国語ならびに海外に対する大学生の意識と経験等に関する調査」報告書』です。

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このボーダレス時代において、国連やユネスコが国際社会の平和共存のために「グローバル市民性」の涵養を唱えているのとは対照的に、現在の日本の内閣は、教育振興基本計画等においてやたら「世界で戦える人材育成」を謳っており、ほとんど学徒出陣さながらの総力戦状態です。

そしてその戦いの武器とされるのが英語であり、ご存じのとおり2020年度からは、新学習指導要領による小学校の英語教育の早期化や教科化が完全実施され、大学入試でも従来のセンター試験が廃止されて、英語での「聞く」「話す」のいわゆる「コミュニケーション能力」を測るために、英語の民間試験の活用されることになっています。

ちなみに高等教育自体が、すでにこの手の政財官一体のグローバル化政策に完全に巻き込まれています。その最たる例が、2014年に公募された「スーパーグローバル大学創成支援事業」でしょう。この新自由主義的な「選択と集中」型教育政策では、じつは本学も「スーパーグローバル大学」の一校に採択されており(タイプB「グローバル化牽引型」24校の一つ)、すでに2年前には「グローバルリーダーコース」と呼ばれる英語中心の特殊な教養教育コースが創設され、さらには2023年までに教養教育の半分の授業を英語で実施するという目標を掲げるなど、渦中の只中におかれています。


しかし、政財官のそうした鼻息の荒さのなかで、「スーパーグローバル大学」採択校において、当の学生たちはいったい外国語や海外に対して実際にどのような意識や経験を持っているのか。わたしが今年度担当した調査実習は、この問題意識で始まりました。

そもそも今の大学生たちは、小学校時代からすでに「外国語活動」を経験するなど、教育現場の混乱と疲弊を眺めながら、つねにグローバル化への対応を求められてきた世代でもあります。政財官、そしてさらには学までもがやたらと押しつけてくる「上からのグローバル化」圧力に対し、当人たちの見ているリアリティはどのようなものかを明らかにしようというのが、今回の調査趣旨でした。

このようなわけで、本学をサンプル校に量的調査を実施し、本学学部生7000人の1割を超える900人強からデータを収集して、多変量解析やテキストマイニングで分析したのですが、先行研究のレビューや調査票の設計に始まり、調査票の配布と回収、データセットの作成と統計解析、各自12000字以上の論文執筆、報告書の編集に至るまで、例によってきわめてハードな実習となりました。が、学生たちは、本当に最後までよく頑張ってくれましたと思います。とりわけ統計解析は、本学の調査実習ではきわめて珍しく、じっさい学生たちにとっても事実上ゼロに近い地点からのスタートでしたが、一致団結して大変な力作を作り上げてくれました。

このような多大な努力の結晶である今回の報告書は、以下のリンク先のサムネイルからダウンロードいただけます。なお、所収の各論文には、英語タイトルと英文要約(むろん論文執筆者である各学生が自身で作成)も付けてあります。英語は、手段であって目的ではないということを、いちど教育関係者も認識する必要があるだろうと思います。どうぞご笑覧ください。
http://mitsuhiro-tada-sociology.com/research/research.html#researchreports


それにしても「選択と集中」型の教育行政は、個人的にはもう末期という気がしないでもありません。昨年明るみに出た、文科省局長の子弟が大学医学部に不正入学した事件は、起こるべくして起こったと言わざるをえないでしょう。そもそも、19世紀型の社会ダーウィニズム流の「選択と集中」は、イノベーションの芽を潰すだけで、理論的にもうまくいきません。さらに示唆的なのは、アメリカやイギリスといった、英語を母語とする新自由主義の先陣グループがむしろグローバリゼーションに背を向け始めていることです。機械翻訳の性能も急激に向上していますから、「目的としての英語」は、もう時代遅れになりつつあるように思われます。

平成もまもなく終わります。ここで思い返しておきたいのは、その前の昭和の時代における総力戦です。ナショナリズムは煽れども、まともな作戦はなく、物資も足りず、他国にも甚大な被害を及ぼしながら玉砕に走り、最終的に敗戦しました。さて、新元号のもとではどうなることやら。またもその愚を繰り返すのでしょうか。そして、愚を繰り返したときの責任を誰がどのように取るのでしょうか。


ともあれ、今回の調査で回答してくれた904人の本学学部生の皆さん、調査票の配布にご協力くださった諸先生方、その他、お力添えをいただいた皆さんに、この場を借りて深く御礼を申し上げる次第です。本当にありがとうございました。

そして、本実習メンバーの皆さんの労を、あらためて心からねぎらいたいと思います。本当にお疲れさま。わたしは学生に恵まれました。打ち上げ(生ハムとラクレットチーズ?)を楽しみにしています。


追伸
本コースの4年生の皆さんも、一足早いですが、ご卒業おめでとう。昨年度のわたしの在外研究もあってあまり接点がなかったのは残念ですが、とくに卒業論文は、副査として楽しく読ませてもらいました。グローバル化の進展や人工知能の発達が著しいこの激動の時代だからこそ、政財界の思惑に振り回されることなく、変化のなかでも揺るぐことのない真の地力をまずは培ってください。皆さんの今後ますますのご活躍を心より期待しています。


昨秋の宮崎ゼミ合宿が機縁となって、沖縄研究・宮崎研究等で著名な熊本博之先生(明星大学)が、拙ゼミに先日おこしになりました。

宮崎合宿の準備にあたっては、とくに熊本先生のご高論を中心に勉強させていただいたこともあり、また、わたしと熊本先生が同じ大学院の一学年違いのほぼ「同期」であったという気安さに加え、何より熊本先生の気さくな人柄もあって、ゼミ生たちは勝手に親近感を覚え、初対面なのに、宮崎の印象や振興策について、ここに書くのがはばかれるような好き勝手なことを言いまくりました(笑)。熊本先生にはお詫びとともに、拙ゼミにおこしいただいたことにあらためて深く御礼を申し上げます。学生たちにとって大きな刺激となりました。

またその後の「懇親会」では、お忙しいところ、同僚のM浦先生とM野先生、さらには、沖縄の基地問題をテーマに、熊本先生のご高論で勉強させていただきながら独自の着眼点でじつに13万字オーバーという空前絶後の卒論を書いた拙ゼミ卒業生のM島さんもはるばる遠方より駆けつけてくれて、深夜まで爆笑つづきの楽しい時間となりました。これらスリーMの皆さまにも、あらためて深く感謝を申し上げる次第です。

というわけで熊本先生、どうぞまた熊本に!

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※懇親会の写真を撮影し忘れました。みなさんスイマセン。


ゼミ&調査実習の忘年会。
恒例の蒸し牡蠣(今回は20キロ)とジンギスカン(2.5キロ)。
さらにおでんとエールビール。
よく食べました。

ともあれお疲れさま。
新年にまたお会いしましょう。

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